男がすたるという美意識、まだいた日本男子
NHK教育テレビ番組「知るを楽しむ」の放映で、アフガニスタンで活躍されている中村哲医師が、『アフガニスタン・命の水を求めて』この人この世界 2006年 6ー7月 (NHK知るを楽しむ/月)を通して赤裸々に現地の体験を語った。
1984年、中村哲医師は、日本キリスト教海外医療協会から派遣されて、アフガニスタン・ペシャワールのミッション病院に勤務しハンセン病の治療に当たったのを契機に、山岳無医地区の診療、井戸の掘削、灌漑用水路の建設などの作業に身体を張ってきた。云うまでもなく、いくどか生命の危機に晒されてきた。中村医師は、内戦、空爆、旱魃に見舞われているアフガニスタンの人々の真の幸福は何かと問いながら闘っている。無欲な人である。日本を離れて世界を見る目は涼やかである。
同番組の終わりころ、中村さん、「中途で止めたら、男がすたりますから」とポロリとつぶやいたのであります。その言や良し。痛快です。中村さんを日本人として誇りに思います。ちなみに、小説「花と龍」の作者火野葦平は叔父さんに当たる。中村さんには貴重な九州男子の血潮が流れているようだ。本人の肉声には及ばないが、同番組のテキストでその片鱗がうかがえる。
ペシャワール会 中村医師のパキスタン・アフガニスタンでの医療活動支援する会です。応援してください。
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