騒音に鈍感になってきた日本人

 多くのテレビのバライティーショー番組は、なんでこんなに騒々しいのか。その煩わしさに呆れてしまう。その世界に住んでいると、関係者はその異常さに気づいていないのだろうか。プロデューサーの見識を疑うし、タレントたちのプアな生まれっぱなしの発声には閉口する。


 プロの俳優は、怒鳴り声をあげる場面においても、耳障りにならないものである。下手な俳優が取り調べ官などの役で怒鳴っていると、吐き気がしてくる。


 映画館でのコマーシャルフィルムの大音響は、私には拷問である。耳が文字通り痛い。


 時に、電車の車内アナウンスが、バカデカイ雑音をばら撒いていることがある。スピーカーが壊れているのも知らず、車掌さんがやたらと丁寧にしゃっべている。自衛策として次の駅で降りて難を逃れている。


 いまの騒音は、日本人の心を荒々しくしている一因であるように思える。


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