社会マナーに欠ける老人たち

　いまの日本では、次世代に範を垂れるべき責任を担う年齢に達しているのに、社会マナーに欠ける老人が増えてきた。皆さん、そう感じていませんか。世界に出したら子供並ですよ。

　公徳心のないジジババに溺愛された孫たちが、どんな大人になっていくか、考えるだけで末恐ろしい。リゾートの温泉でよく見る光景。いい恰幅のおじいちゃんが、孫とおぼしき児童を連れて脱衣所から下半身も洗わずに、いきなり浴槽へドボーン。あーあー。公衆浴場のマナーを知らない世代ではないと思うのだが。

　まだ、これくらいなら、目くじら立てることもないか。浴槽をプールと間違えてお湯をバチャバチャはね飛ばして遊ぶ子供に連れのおじいちゃんは、何も注意をしないのだ。これが問題なんです。

　ある時、｢坊や、坊や、おうちでお風呂に入っているなら、何でも好きなようにやりなさい。でもね、ここにいる人たちは、みんなお金を払ってここに来ているのね｣と、他人さまの子に諭したお客さんが居ました。子供に意味が通じたかどうかは不明ですが、少なくとも引率者には効き目があったでしょう。ここで怒らずに静かに注意した日本人に脱帽。

老害の人老益の人―老人と、これから老人になる人々へ