文芸評論家と映画評論家

どちらのお仕事もタイムマネジメントをどうされているのか、たいへん興味深いものがあります。


 毎月、夥しく発表される作品を、お仕事とはいえ、どう時間をやりくりして目を通すのでしょうか。月間評論などで数編の作品がいっぺんに講評されていますが、読者としては、どう見積もって読むのに絶対時間が足りないのです。プロとはいえ、すごい読み方をされているな感服してしまいます。


 数ヶ月かけても読了できない本もあります。「ゲーデルエッシャー、バッハーあるいは不思議の輪」 asin:4826900252 フィネガンズ・ウェイク 1 (河出文庫)など買ったのは,いいけど読み切れないでいます。出版後程なくして、その書評をものした人に憧れてしまいます。


  映画評論家は、もっと、時間管理が難しいのではないかと想像します。私など、週に映画3本も録画してしまうと、大犠牲を払わないと消化し切れません。映画を見るのには試写会場や映画舘に出向いていかなければなりません。一日に2本ならまだしも、3本も見るとなるとシンドイでしょう。本と違って、映画は飛ばし見できませんから。


 映画評論家の双葉十三郎さんは2万本を超える映画を見ているといいます。外国映画約8千9百本の評を「ぼくの採点表」 asin:492481525x に集大成して、菊地寛賞を受賞しています。そして、私が毎日のように愛読しているのは、「外国映画ぼくの500本」 asin:4166603132 です。


 秋の読書週間を控えて読書もいいけど、その中から、ひとつ選んで、DVD 「愛と青春の旅だち」 asin:b000063uw9 でも見ましょうか。しばし、映画の世界に浸りませんか。



「映画評論」の時代

「映画評論」の時代


文芸時評という感想

文芸時評という感想