親子三代、世襲政治家を生む日本人の地域社会
10月22日衆議院の補欠選挙が行われ、神奈川16区で自民党新人の亀井善太郎35歳が当選した。亀井氏は亀井義之元農水相(2004年5月13日、諫早湾干拓堤防水門の中長期開門調査を実施しないと発表して、諫早湾沿岸の漁民、市民と対立した)の後を引き継ぎ立候補した。
親の地盤を引き継ぐにはそれを支える地元選挙民がいるからである。ここで、当選した亀井氏におめでとうを申し上げることはあっても、けちをつけるつもりさらさらないし、政治家の世襲が、イコール、悪いというわけでもない。しかし、どうして、政治家の世襲が選挙に有利なのかを考えた方が、今後の日本のためになる。
それにしても、政治家の世襲の蔓延がすごい。安倍晋三新首相はじめ、橋本龍太郎(1996年1月〜1998年7月)、小渕恵三(1998年7月〜2000年4月)、小泉純一郎(2001年4月〜2006年9月)と、近年の首相はズラリと政治家業一家の出である。自民党現衆議院議員の三割強が、父の選挙区と後援会を受け継いで当選した世襲議員である。
世襲も二代どころか、三代目が目立つようになった。祖父小泉又次郎(1865年6月10日(慶応元年5月17日)生1951年(昭和26年)9月24日没)、父小泉純也(1904年(明治37年)1月24日生1969年(昭和44年)8月10日没)に続く小泉純一郎前首相。
祖父岸信介(1896年(明治29年)11月13日生1987年(昭和62年)8月7日没)、父安倍晋太郎(1924年(大正13年)4月29日生1991年(平成3年)5月15日没)を先祖に持つ安倍晋三現首相。国会議員三代に亘るということは、おおよそ一世紀、他に不正な収入がなければ、一家の主たる収入源は税金で賄われてきたことになります。この意味するところは何か。
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